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天候不順 (1999/3/20-21)
3月20日、春一番は吹いたが名ばかりで、週末になると寒い日が続いている。
平日は暖かい日が続きもうすぐ桜が咲くのではないかと言われていたのに、突然真冬の季候に戻り冷たい北風と雨に振られ、水温も下がる一方で鯉の活性が極端に落ちた。
先週まで水温は15度位に上昇し鯉が産卵の準備に入っていたのに、突然水温が13度以下に落ちた。しかも気温4度で冷たい雨の為、水温はもっと下がるはず。川は雨の為増水し、濁りが出始めている。もっと悪いことに北風が強く水面は波立ち鯉のライズが見られない。こんな時のポイントは、水面の波が少なく出来るだけ濁りのないところ。キャスティングには風の影響がなければもっと良い。3時間余りポイントを探して川原を徘徊して、やっと見つけたポイントは、岸の竹林の陰で風の影響が少なく、ワンドの奥で濁りはまだ届いていない。いつもなら何人ものヘラ師が釣り糸を垂れているが雨の為一人も居ない。対岸の水面でライズする鯉を見つけ慌ててキャストしたが手前にわずかな流れがありドラッグが掛かる。対岸の上流に小さな砂州があり流れはその横を通っているので川下にキャストする分には影響を受けない。流れを横切り対岸に渡る。水面は気温との温度差の為湯気が立っている。冷たい雨と後ろから吹き付ける北風でかじかんだ手の痛さに耐えながら、鯉のライズを見つけその進行方向を確認しキャストしてなんと7尾の釣果。強い北風、冷たい雨、水温の低下、寒さ、濁りの5重苦に耐えながらの7尾は自分でも最高の釣果だと納得した。
3月21日、前日の釣果に味を占め同じポイントに出かけたが条件はかなり違っていた。水温はもっと下がり11度、気温は6度。ヘラ師は6人。濁りもワンドの奥まで広がり透明度はわずか20cm。ライズはほとんど無く、たまにライズしても単発で、濁りのため進行方向も確認できない。風も南風に変わって砂州からのキャストでは向かい風。横からのキャストは強くなった流れに押されドラッグが掛かりっぱなし。良かったのは雨が降ってない事だけ。結局なんとか見つけて釣った1尾のみ。前日と同じポイントなのに条件が違うとこんなに結果に差が出るのかと思い知らされた2日間だった。
3月22日の振り替え休日は朝から強風。前日の釣果が頭に残り、唸りを上げるその風にさすがに戦意を消失。鯉釣りを始めて、天気を理由に川原に行かなかったのは初めてだ。それ程3月は休日の釣り師にとってはつらい週末だった。


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