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多摩川についてのシンポジューム(2002/4/13)
4月13日、多摩川の放流魚に関してのシンポジュームが開かれました。右の写真の4名がパネラーとして参加され、一般参加者は60名を越えました。パネラーは左から多摩川漁業協同組合長の高野正次氏、東京都水産課の吉峯逸郎氏、日本魚類学会自然保護委員の瀬野宏氏、ルポライターの多田実氏です。始めに高野氏から今回のニジマス放流の経緯説明があり、続いて多田氏によるニジマス放流の弊害について説明がありました(多摩川の現状を全く把握していない机上論が多く納得できる内容ではありませんでした)。しかも、続いて行われたパネラーによるディスカッションもニジマス一般論の説明に終始し、あげくの果ては「50年前の多摩川はどうでした?」「魚の溢れた川でした」「そんな多摩川にしたいですね」等という空論で終わってしまいました。多摩川の現状についての具体的な話は、水産試験場奥多摩分場が4月8日に行ったニジマスの捕獲調査だけでした。結果は、水生昆虫の捕食だけで小魚は何も食べていなかったと言うことです。私が一番気にしていた鯉の生息数の関しての話は、ニジマスに時間をとられ全く話題にもなりませんでした。とりあえず、「ニジマスがどうの、鯉の数がどうのと論じる前に、現在の多摩川を認識し多摩川全体の未来図を考えないと何も変えられない」と言う発言をしました。今回のシンポジュームは時間が余りに短く、各参加者持っている内容も乏しく、一般参加者の発言も少なく期待を裏切る物でした。とにかく「ニジマスは放流しないで欲しい」と言う声と「次回の開催まだ決定していない」と言う漁協組合長の話ではで終わりました。これからの多摩川の在り方を真剣に討論する場が引き続き開かれることを期待します。主催者は次回の開催を約束してくれたので、皆さんも一緒に多摩川の姿を考えましょう。
今回のシンポジュームに参加してくださった多くの皆さんに感謝します。

4月17日、私の考えをPDFにしました。ご覧下さい。



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