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新作フライ、奮戦記(2003/2/5)
2月5日、年末から挑戦している新作フライの中間報告です。
年末から試している細いフローターを使った新パターンは、何も問題のないパターンでした。というよりも、見切りの少ないすばらしいパターンでした。新年会で集まってくれた皆さんにモニターをお願いしたのですが、その時「どの向きで浮きますか?」と聞かれ、一瞬焦りました。自分では普通に垂直に浮くはずで作ったし、そのつもりで使っていたから「確か垂直に・・」(そう言えば流れの中ではどっちを向いていたかな?)と思ったのです。この時悩まなければ問題はなかったのですが・・・
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帰宅後、浮き方を確認すると垂直と言うよりも裏向きに近い角度で針先は水面を向いている。それまで幾度か試して上手くいかなかった[針先が上を向くパターン]に近い。「そうか[背面浮き]なんだ」と納得。で、次の釣行で実際の流れでその向きを確認するため目の前にキャストしてみたら、何と横向きに浮いてしまったのです(笑)。ティペットを摘んで目の前に落とすと横を向く。「?、そんなはずは・・」と色々向きを変えていて落とすと普通に浮いたりひっくり返ったりする。水面をしげしげ眺めて判ったことはティペットのクセによるテンションで、上を向いたり横を向いたり様々な向きになってしまうのです。原因はフライの重心と浮力の中心が近すぎて、水中の姿勢が安定しないのです。ティペットの向きで思いもかけない方向に向いてしまうことが判明(でも、釣れていると言うことは鯉は気にしていないのかな?)
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浮き方を安定して[背面]にするためには[浮力の中心]と[フライの重心]をできるだけ離さないといけない。しかも浮力が弱いとティペットに影響されるから、フローターを一回り太い物にし、浮力の中心ができるだけ重心から離れたところに来るように最初の止め位置をフックの裏側にした。ティペットの付いた状態を調べるために湯船に浮かべ、ティペットに癖を付けてテンションを掛けてみたが安定した[背面浮き]になった。
嬉しくなって幾つも同じ物を作り、実釣テスト。勿論、スレまくっている二子でのテスト。
実際の流れのテストでもしっかり背面に浮き、針先は水面の上に出ている。「やった、背面浮きの完成だ!」流れに載せて鯉の鼻先へ。流れに載ったフライに向かって水面が盛り上がる。「来た!」次の瞬間フライは見事に口に中に消えた。一気に合わせて「さあ取り込みだ!」と思った瞬間、フライがこちらに向かって飛んで来た。掛かりが浅いためのバラシですね。合わせが早かったかな?と思いながら「ま、こんな事もあるさ。でも、おかしいな〜。タイミングは狂っていないはずだけどな・・」
最近、反応が渋い二子でじっと我慢で次を待つ。やっと水面に現れた口の中へ今度もフライは素直に消えた。ところがこれも合わせた瞬間にあっさりとバラシ。2回も連続でバラシなんて今まで経験したことがない!フライをじっくり眺めて問題点を検討!
フローターと針先の角度は今までのパターンとそれほど違わない事は確認(図:C)。違うのはふところ部分の広さ。ふところを目一杯広くとるとの広さがあるのに今回のフローターの位置だとの広さしかない。今まで「フックのふところ部分はできるだけ広くしないと掛かりが浅くなりますよ」と言っているのに!いくら鯉にフックを見せないように水中から針先を出しても、掛かりが浅くなったのでは意味がない。浮力の中心と重心の位置を逆転させる[背面浮き]のパターンのは悔しいけれど開発を断念!別な方法を検討する事にしてこのパターンはとりあえずペンディング(涙)

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しかし、このままこのパターンをボツにするのは勿体ない。と言うことで素直に垂直に浮くパターンに変更(実際に初期パターンでは釣れているから)。垂直に位置させるにはフローターをできるだけ重心からアイの方に離せばいい事は判っているから、このパターンでもフローター全体をアイに近い場所に取り付けることで浮き方は垂直に近くなるはず。しかし、フローター自体が長いので最初の止め位置をアイに近づけるとシャンクの部分のフローターは短くなる。フローターの長さを短くするわけに行かないので、アイより前方に伸びた分はカットしない事にしたら、出来上がったフライは二本の角の生えたようなパターン(パターン-3-A)になった。
[カタツムリ?]等と思いながら実釣テストへ。しかし、今度は前に飛び出したフローターの重さで完全な垂直浮きにならない(写真上右)。そこで前方に飛び出した角を短くしてみると(写真右)上手く垂直浮きに。しかし、ここでまたまた問題が発生。
フローターが短くなった分だけ浮力が弱くなってしまった!フライまでの距離が近ければ問題ないのだが、遠投すると全く見えない!それまで試したパターンもそれほど認識性が優れていたわけではないがそれよりもひどい!見えなくなったフライを確認するのは、ラインを少し引いて引き波を立たせるのだが、浮力が弱いのでティペットが少しでも沈んでいると水中に引き込まれて引き波が立たない。ティペットとリーダーの分を完全に引ききらないと水面に浮いてこないのです。もう、最悪!しかも、ボディがアイの方に片寄り針先がむき出しになっていて、針が見え過ぎるためか見切りも多くなるような気もするし・・。マテリアルを大きくしたら吸い込みが悪くなるし・・。次々に難問が発生です。試しに従来のChubbyを浮かべてみたら、フローターが見事に水面に頭を出し遠くからでもしっかり認識できる!「クソ〜!やめた!やめた!」で、新パターンの開発を一時中断。皆さんごめんなさい。●最終パターンのタイイングページ(Chubby-V)をアップしました(2003/5/7)。
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こうなったらもうやけくそ!マテリアルを捜してハンズをうろついている時見つけた、植物パルプ製のスポンジ。昔試したこのパンそっくりの素材で[パンフライ!]に再挑戦。以前は素材の弱さから作ってはみたがテストで終わっていたので耐久性の向上を検討した。シャンクに直接縛り付けていたのを今回はフローターを利用して取り付ける方法に変えた。仕上がりサイズに刻んだスポンジにフローターの直径と同じサイズの穴を開け、その穴にフローターを通し出てきた先端をシャンクに止める。反対側もシャンクに止めてカットすると浮力は不足するので、先端部をスポンジの厚み分残し上部に折り返しスポンジに接着。実にリアルな[パンフライ]の完成です。しかし、水面に出る部分は少なく遠投には少し見難いですが鯉の反応はいい。先日テストで二子で釣っていたら鳥(ヒヨドリ:初めてです)が水面から摘んでいきました。しかも2回(2羽)もです。鳥にはパンとしか見えないようです。このフライには別の問題点が・・・。見た目がパンそっくりなのでパンを付けて釣っているようにしか見えないらしいです。鳥の後で河原で声をかけられました。「パンで釣っているんですか?」と。「いいえ、フライですよ!」と力強く答えたのですがどう見てもパンで釣っているようにしか見えませんね。人の少ないところを選んで釣ることにします。右の写真は今回のパターン開発で作った中途半端な失敗作(ゴミフライ)の一部で、100本くらい在りましたよ(笑)
●最終パターンのタイイングページ(Shock-pan)をアップしました(2003/5/13)。



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