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濁りと増水だったが(2006/5/28)
5月28日、前日の王禅寺では終日小雨だったので増水を気にしないで二子へ行きました。ところが途中の野川を眺めて驚いた。茶色の濁りとかなりの増水。考えてみると、夜中から朝まで雨が降っていて一時はかなり激しく降っていた記憶が微かにある。これじゃボウズを逃れれば上出来、とか覚悟を決めて二子に到着。いつもの兵庫橋にバイクを止めて流れを眺めると見事な濁りと増水。岸辺に恋の反応は僅かにあるがどれも底餌に夢中で水面に尾鰭を出している。こんな時はポイント探しで歩き回るしかないと兵庫橋から下流を眺めると右岸の草の影に隠れながらライズを繰り返している波紋が広がっていた。静かに草に隠れた石垣のギリギリまで近寄って下流にキャスト。幾度か合わせそこなって狙ったコイは移動してしまったが別なのが回ってきて上手く釣り上げることが出来た。「これでボウズは無し」と安心して本流下り。本流は20cmほどの増水で流れの透明度は10cmほどしかない。こんな時、[コイは必ず流れの緩いところに避難しているはず]と流れの緩くなっているところを探しながら水に浸かった岸辺の草の間を下流に向かって移動。そんな草の中から慌てて逃げ出すコイの姿に幾度も出会いながらお気に入りのF-4の中間の瀬までやってきた。ここは平水時左岸に緩い巻き返しがあるのだが今回は岸辺まで速い流れが広がっていてコイの落ち着けるポイントは無い!その下流左岸に平水時はほんの小さなワンドがあるが入り口付近にコイの姿は見られない。ワンドはかなり長くなっていて途中の対岸に微かにコイの動きを感じさせる水面のゆらめきがあったが流れ込みからサーチしても反応は無い。しかしここから下流は増水のため下ることが出来ない。その気のコイが居るようだから粘るしかない!と腹を決めて様子を見る。ワンドの中程でやっと対岸ギリギリにライズ。南風のため水面はワンドの入り口から奥に、手前から対岸に向かってゆっくり流れている。フライにドラッグの掛かる心配はほとんど心配なく風に載って対岸ギリギリでは岸に平行に流れてくれる。ライズは単発なのでコイの動き予測することも出来ずひたすら我慢で1時間経過。コアジサシが上空でホバリングしているのを眺め、思い出したようにフライを見るとフライのあったところに出来たばかりの波紋が広がっている。慌ててロッドを立てるとラインが水面を走る。「やった!」と急いでラインを手繰り本流に逃げ込もうとするコイをギリギリの所で押し留め取り込んだのはでっぷり太った60cm。この増水と濁りで期待していなかった2尾目に嬉しくなった。しかし次はなかなか姿を見せない。水面に浮いているアカミミガメと遊びながらライズを待つがなかなか出てこない。キョロキョロ左右を見ながらやっと次をワンドの奥で見つけた。流れで寝ている草の根元を歩き足音を立てないように近づいて風上川にキャスト。ゆっくり流れていくフライに一気に食いついてきて3尾目。「上出来」とほくそ笑みながらワンドの奥を眺めると突き当たりの浅場に吹き寄せられたゴミが集まり、そのゴミの中にいくつものコイの口が見え隠れしている。流れはほとんど無いのでフライを送り込むことは難しい。キャストで届く位置まで近づいてゴミの集まりの手前1mにフライを落とす。ゆっくりゴミに近づくフライにゴミの下から出てきたコイが食いついてくれる。そのまま一気に奥から引きずり出し離れたところまで誘導して取り込む。この小さなゴミの塊から5尾引きずり出すことが出来たが対岸のアシの中に逃げ込まれて2尾は途中でバラしてしまった。それでもこの状態では充分満足な6尾目を釣り上げてから反応が無くなってしまった。次はこの中州の裏側を流れているF-5の[茶店前]。流れ込みからフライを右岸沿いに送り込み40ヤード先のコイを釣り上げるまでに1時間。気長に粘って7尾目。それから元の兵庫橋上に戻ったところ、増水はかなり治まっている。いつものように流れに立ち込んで濁りの消えない対岸ギリギリを探し、見つけた草の間のコイの目の前にフライを落として取り込んだのが8尾目。こんな厳しい状況での8尾は非常に満足な数字です。



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