Top-Image

line

兵庫橋上に透きとおった声が響き渡り (2010/7/11)
7月11日、雨が降るかもしれない予報を気にしながら二子に行きました。ポイントはいつもの兵庫橋上から始める。水量は落ち着き濁りも気にならない。静かに流れに入り倒竹周りを眺めると、倒竹の間に幾つも浮いているコイの姿が見える。しかしコイの動きは少なく[定位]している感じで余り動かない。「喰い気はないのかな?」と少し心配しながらキャストしてみるが予想通り反応しない。「ダメか」とガッカリしていると、見えていたコイとは別のコイが上流側の倒竹の下から飛びついてきた。水面にコイの姿が見えたけれどしかし、フライを直前で見切って行き小さな水しぶきと波紋だけが残る。3度ほど同じ反応があったが、それ以後はストップしてしまう。しかも水面に見えるのはアカミミガメばかりで、落ちたフライに向かって素早く泳いでくる。倒竹の間を諦め上流側の[虎の穴]前の様子を見る。喰い気のあるコイが幾つかは回遊しているらしく時折水面に反応するが、移動方向が読めずフライの落とし場所が判らない。対岸ギリギリを狙うと、対岸の草にフライを引っ掛けてしまうし、反応を見つけてピックアップすると手前に居たカメを引っ掛ける。余りに反応が少ないので上流側の護岸の切れ目に移動する。ここも回遊が少なくカメばかり目立つ。そんな時対岸の木の上から澄んだきれいな鳴き声が聞こえてきた。どこにいるのか探してスレ掛かりと間違えてしまったがみたが姿は見えない。新しいデジカメには[ボイスメモ]があり音声を録音が出来るので鳴き声を録音する。カメラを触る音も録音されるので、シャッターを押したままの体勢でじっと待つ。鳴き声は少しずつ遠ざかって行き、声が聞こえなくなった頃、対岸で反応が出た。移動に合わせて岸ギリギリに落としたフライの上流側から頭が現れた。「やっと来た!」と喜んで合わせると、水しぶきが上がりコイは上流に走る。上流に走りながら手元に伝わってくるコイの動きはいつもの口に掛かった場合と少し違う感じがするので「スレ掛かりかな?」とやりとりは慎重になる。なかなか姿が見えないのでより慎重になり寄せていたが、やっと姿が見えたときにフライはしっかり口に掛かっているのが確認できた。引きの具合から[スレ掛かり]と判断したのだが、ロッドが代わっていたので感触が違ったようだ。とにかく1時間かかって水面にコイの姿が見えたけれどやっと1尾目を釣り上げたが反応がない。上流に移動しながら対岸前の緩い流れの部分の様子を見る。時折反応はあるが、コイは全て対岸に向かって反応していて岸から少しでも離れると反応しない。対岸の護岸が見えない位に草が生い茂っているところは狙えないが、ところに寄って草がまばらになり護岸の見えるところがある。しかしそんなところに生えているのは[メリケンガヤツリ]が多い。この[メリケンガヤツリ]の花の部分に引っ掛かるとまず外れない。しかも茎が強くて引っ張りっこすると必ずティペットが切れる。[メリケンガヤツリ]の間のギリギリが狙い目なのだが諦めて上流に移動する。同じように岸ギリギリに反応するところを見つけ、対岸に[メリケンガヤツリ]の生えていない事を確認してキャスト。対岸の草はやっかいだが草の間の奥の奥に落とさないと反応しないし・・。1時間半粘って草の間の隙間から4尾を引きずり出し3尾取り込む事が出来た。3尾釣り上げる間にカメを2匹引っ掛けたの雨が降り始め辺りは暗くなってしまうだがその2匹は同じ奴(3匹目と4匹目)。2回の間は40分空いていたがずっと同じポイントをうろついていたのだ。コイは相変わらず周囲を回遊しているが、水面へ反応しないでうろついているだけ。上流を諦めもう一度下流の倒竹前に戻って見る。しかし反応がない。時間は5時を過ぎ、ポツポツ降っていた雨が急に強く降り出したので慌ててカッパを着込み、ここを諦めて上流へ移動。新二子橋を過ぎて流れにコイの姿を見つけたが喰い気はない。そのままゴム堰堤に行く。先週、徳永さんにゴム堰堤の攻略法を聞いていたので、それを実践してみる。「最初は斜め斜面に立って狙う」と言う事なので流れの様子を見ていると、右岸にある流芯からの巻き返しが大きく回り込んでゴム堰堤にぶつかるところで反応が出た。目の前の流れは巻き返しでラインはドラッグの掛かる事もなくコイに向かって流れて行く。しかし微妙に「やっぱりゴム堰堤」がやっと理解できた筋が違っていたので、ピックアップして筋を合わせる。期待通りの動きでコイはフライに向かって来て水面に口が出る。久しぶりの[ゴム堰堤下流側]での釣果だった。これをリリースして水面の反応を探していたら、目の前に浮いているコイを見つけた。慌ててキャストしラインの落としどころも何も考えなかったら、ラインはコイのすぐ横に落ちてしまった。いつもならコイはビックリして反転するはずが、このコイは全く気にしない様子でそのまま進んで行く。その先にはフライが在りコイはそれに向かって口を開け素直に吸い込んでくれた。見た目にかなりの大型だったから当然激しく暴れてと思っていたが、ほとんど抵抗せずに寄って来る。そのまま取り込めてちょっと拍子抜けしてしまう。それでも6尾目の釣果に満足しながらポイントを眺める。コイの反応は消えてしまったが、ゴム堰堤の上流左岸の浅場に、コイの反応「やっぱりゴム堰堤」がやっと理解できたらしい波紋が広がっているのが見えた。急いでゴム堰堤を回り込んで上流へ行き静かに流れに降りる。よく見ると対岸の草の下に幾つも集まって対岸ギリギリの底餌をあさっている。対岸ギリギリにフライを落とし1尾追加したが残りのコイは全て下流に消えてしまう。釣り上げたコイは小型ながら体腔のあるいいスタイルだった。この日の3尾目に釣れたコイは寸法の割にスマートで細い。同じ流れにいるのにどうしてこんなにスタイルが違うのだろう。
下流での反応が渋く期待出来なかったが「やっぱりゴム堰堤」という徳永さんの言葉がやっと理解できました。攻略法、ありがとうございました。




line
サイトマップへ
Copyright © 2010 Katsumasa Fujita
ジョウビタキ